2006年 3月25日 Michael Buble(マイケル・ブーブレ)「It`s Time」

下の本を参考に十数枚選んだアルバムの中の一つ。
1.Feeling Good
2.A Foggy Day (In London Town)
3.You Don't Know Me
4.Quando, Quando, Quando
5.Home
6.Can't Buy Me Love
7.The More I See You
8.Save The Last Dance For Me
9.Try A Little Tenderness
10.How Sweet It Is
11.A Song For You
12.I've Got You Under My Skin
13.You And I
14.Dream A Little Dream (Special Edition Only)
15.Mack The Knife (Special Edition Only)
produced by David Foster & Humberto Gotica
Tommy Lipuma(7)
arranged by David Foster, Bill Holman, Sammy Nestico
フランク・シナトラ、ボビー・ダーリン、ハリー・コニックなどを意識した事は間違いない、デビッド・フォスターが仕掛けた青年(カナダ出身)のアルバム。一作目がミリオンヒットとなり、目下絶好調。
D・Foster / Bubure作の「HOME」が昨年のヒット曲。
レパートリーを見て分かるようにかなり守備範囲は広い。
ま、確信犯的におっちゃん達が何でも歌わせたわけだ。
天性の声と幅広くこなす資質を備えて現れた新人は、何を歌っても気負う事なく嫌みがない。
スタンダード曲(2)の後にレイ・チャールスのカバー、8の「ラスト・ダンスは私と」に驚いていると、9はオーティス・レディングの例のヒット曲。このやり方(バラード)は他にも誰かがやったはずだ。10はマービン・ゲイ、13はDavid Foster自らのピアノをバックにスティービー・ワンダーの曲。
イージー・リスニング的に聞き流せる軽快さが屈託ない。
11、12はスペシャル・エディション(ジャケットの写真に赤味が入っている)だけ。
ライブは小さいクラブでなく、大きめのホールでオーケストラをバックに思いきりショーアップしたステージをやってくれれば楽しいだろうけど、そんなありがたいものは大体実現しないんだナ。
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2006年 1月31日 Top Hits Of 2005
最近はアメリカのヒットチャートの情報を知る手立てが少ない。テレビからMTV系の番組が姿を消して久しい。数年前、阿久悠さんはそれを音楽鎖国と仰っていたのだが、ま、功を奏したのか国内のポップス音楽事情は活況を呈しているようにも見えるわけだ。
僕等はアメリカ音楽の情報、ロカビリーからプレスリー、UKではあるけどビートルズ、フォーク、ニューロック、、、、、等々その影響を望んで受けつつ、それと共に大人になった。だからと言って邦楽を謗るものでもないのだが、情報が入ってこないと言うのは何だか悲しい事だと思う。シンディ・ローバーをMYVで知り、テレビ番組で聴いたSurface(今は日本の若者二人組に同じ名のグループがあるから注意)にやられてタワーレコードに走ったのは随分前の事だ。
一頃はタワーレコードの若い店員に「最近のチャートで受けているアルバムを20枚くらい選んでよ」と頼んで聞き漁った事もある。しかし、その方法だと私的には外れも多かった。
毎年、グラミー賞の発表がある毎に聞いた事もないミュージシャンの名に「?」が飛び交う。少しやばい。そこで、また情報を収集することにした。
今度は方法を変えた。

「Top Hits Of 2005」は昨年ヒットチャートを賑わせた21曲(21グループ)の楽譜集。
これを頼りにCD購入。
とり合えずヒットした曲の傾向は分かるし、店に出向いて圧倒的な物量の前で呆然とする事もない。
ヒップホップ系は何年も前から大して変わってはいないようだが、ポップス王道系Keane、ROb Thomas、Jesse McCartneyなどはオヤジの耳には新鮮だ。中でもC&W系のTim McGrawがいい。そうなのだ。Top HitsシリーズにはちゃんとC&W系のものが別途発売されていて、ジャンルとしては相当根強い。この機会に食わず嫌いはやめてちゃんと聞いてみようと思ったのだ。ヒット曲「Live Like You Were Dying」は新しいサウンドでもあるけど、基本的にシンプルはやはりいい。何にしても、リアルタイムで新しいものに触れて知るってのは楽しい事だ。
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2005年 12月20日 ガレスピーとパーカーのニューアルバム!!

「Dizzy Gillespie - Charlie Parker」
Town Hall, New York City, June 22. 1945
Don Byas(ts).Al Haig(p).Curley russel(bs).Max roach(ds)
Sidney Collett(ds)
バップの偉大な創始者2人の未発表音源。
Bebop, A Night In Tunisia, Groovin` High, Solt Peanuts,
Hot House, Fifty Second Street Theme, 代表的な曲が並ぶ。
所謂ライブハウスなどからコンサートホールに進出し始め、クインテットとしての活動が本格化する時期の貴重な音源。録音のバランスは波があるものの(最初の部分はホールに響くバスドラが結構やかましい)、エアー・チェックとか私的録音音源からのレコードが多い中でライブ盤としての音質はかなり良い。
パーカーの音は今までに聴いたどれよりも生々しく思う。何せ若く、瑞々しいスピードとひらめきの連続。Hot Houseのワン・コーラスだけでも充分なくらいだ。
こんな音源が隠れていたってのも凄い。解説には2人のここまでの活動とテープの発見に至る経緯が詳しく記されている。この日に先立って行われたコンサートの酷評もある。突然出てきた凄まじい勢いの若者たちに混乱している様子がわかる。
1曲目だけに参加しているテナーのドン・バイアスだって相当なものだ。ジャズが確実に聴衆の前に降り立った時代の記録とも言えるし、リアルタイムでこれを聴いた人はいったいどんな気分だったのだろう。
今年のダウンビート誌、年間優秀アルバム数枚の中にこれとモンク・コルトレーン未発表ライブ盤が入っている。
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2005年 11月27日 Stevie Wonder のニュー・アルバム。

「A Time to Love」
最近はアルバムタイトルも絵文字だからなァ。
プリンス辺りからの流れだけど、youはU、Iは目マーク、coldはkoldってな具合に変わってきて、歌詞もそのスタイルだと老眼のおっちゃんとしては読むのが時々辛い。うむ。
10年振りと聞いてアララと思う。その間に出ていたのはベスト盤だったのか。
そうなると、確か前作のライブ盤は僕等が参加した曲が何曲か入っているヤツだ。イヤ、自慢じゃなくて。第一、その事をエリックに聞くまでは知らなかったのだ。
それはさておき新作。
切ない曲を散りばめた好アルバム。私的にはかなり気に入った曲もあるし、一曲などは頑張って歌おうかと思うぐらいだ。身近にヴォイストレーナーの先生はいるが、まあボロクソにどやされるに決まっているから、、、、ウヤムヤ。
最初に聞いた時は1曲目のワイルドさに「オヨッ」となった。殆どの曲で御本人がドラム、ベース(主に鍵盤)キーボードを演奏していて、コーラスだけ他の人ってのもある。要するにこの人独特の濃さがあるわけ。甘ったるい曲も決してナヨナヨとなったりしないのはその野蛮なパワーに因るところ大だし、その猫と言うより豹のようなしなやかさが説得力を持つ。メロディアスな曲とジャムっぽいファンクチューンが交互に現れる並び。何人かゲストヴォーカルが入っているが、ワンダー家の敷地内だから印象は弱い。
何曲かこのメロディを吹きたいと思う。これは全く個人的な好みなのだけど、2曲目とか3曲目、4曲目は吹く時の事を考えるだけでワクワクする。1曲目はちょっとしたバンプ以外ツー・コードで延々とやってしまうスタイルだから、イメージとしてはコンサートの冒頭にふさわしい。
2曲目の「overjoyed」もどき辺りから本領発揮ってかコードの流れとメロディ作りの小憎らしい事。
さっそく採譜。
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2005年 11月14日 Wynton Marsalisの新作ライブ盤。
「Live at the House of Tribes」
Wessel "Warmdaddy"Anderson(as)
Eric Lewis(p)
Kengo Nakamura(bs)
Joe Farnsworth(ds)
1 Green Chimny
2 Just Friends
3 You Don`t Know What Love Is
4 Donna Lee
5 What Is This Thing Called Love
6 2nd Line
最初の「green chimneys」(T・Monk)に参った。
素晴らしい音楽家だナ、相変わらず。
ご本人もうんざりしているらしき事をインタビューで言っていたが、もっと凄いメンバーでやれとか、もっと熱っぽく演奏しろとか、相変わらずバッシングの多いスターの快作。
「Just Friends」もこんな風にやられると改めて名曲だと再認識。超速「Donna Lee」も自由だし、、、。
たまにはこのような刺激物を耳に与える事こそボケ防止に繋がるってナもんだ。
アルトのウェス・アンダーソンはかなりのくせ者で、どの曲も尋常には展開しない。ドナ・リーでやっとノーマルな展開かと思ったら、ドラムとのチェイスで16、8,4,2,1小節単位と刻んで行く。「このヤロ」なんだけど、興味が湧いて幾分若めのサックス奏者に聞いたらリーダーアルバムもあるとの事。いいネ。
マルサリスはニューオーリンズスタイルと言うか、大編成で割と原点に近いところでのジャズを追求していた印象がある。その意図が分かったようにも思うし、ウェスの叫ぶようなやり方にはあのポール・ゴンザルヴェスとかクーティ、ローレンス・ブラウンなどのエリントニアンから聞こえていた「エネルギー再び」感がある。
つまり、逆に新しいんだナ。それは僕等が70年代に聴いたニューシング派と呼ばれた人達から感じていた熱にもつながる。
それに「Just Friends」のテーマ部分でのピアノのコンピングを聞いてほくそ笑んでしまうのだ。こんな風にと要求する事ではないし、誰もなかなかこうはしません。客が弾いているかと思うほどですが自由で楽しいでしょ?
まとまり過ぎた名人芸的なものを破壊する楽しさかなァ。
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2005年 10月5日 Miles Davis OLYMPIA - Mar. 20th, 1960

John Coltrane, Wynton Kelly, Paul Chambers, Jimmy Cobb
A1 All of you /2 So what /3 On green dolphin street
B1 Walkin` /2 Bye bye blackbird /3 Round midnight
4 Oleo (2CD set)
当初の目的は、発見されたT・Monk とColtraneのカーネギーホールライブ音源からのCD。ついでに買ったのがこのマイルスの未発表(?)ライブ。モンクのものよりこっちにはまってしまった。
ヨーロッパツアーでのパリ、オランピア劇場でのライブ盤で、怒れる若者コルトレーンはフランス初見参との事。
4月9日オランダのシュベニンゲンでのコンサートは「Live in Holland」として発売されていた。コルトレーンはすでにバンドを去る決意を固めていて、オランダでのライブは一人別次元で吹きまくり、メンバーの困惑が聞き取れるようにも思えた。 「Giant Steps」の吹き込みも終わり、いよいよ自分のバンドで活動を本格化しようとしていたらしいコルトレーンは、彼の特徴と言われたうねるような早いラインが顕著で、バンドのバランスは時々崩れそうだった。
この2枚組ではオランダのライブに比べるとやや大人しい。と言っても、殆どの曲でコルトレーンは過激な限界に挑むようなアイディア満載のブローを展開している。
しかし、まだ行き過ぎ一歩手前で、リズムセクションにもつけ入る隙があったと言うか、ウィントン・ケリーが懸命に応えようとしているようだ。
A3での圧倒的なブローでは観客の熱狂ぶりが分かる。コルトレーンがこの後確実に世界中を席巻する事を予感させる、とてつもないエネルギーがある。
完璧に自分のスタイルを作り上げ自在に楽器を操るプレイヤーの喜びが伝わり、最も輝いていた時期の記録でもあるように思う。リーダーでない分、奔放さは思う存分発揮されて迷いがない。
時代が大きくうねり、オーネット・コールマンが現れてジャズの幅はさらに広がり、コルトレーンのこの狂おしいやり方はそこら中のサックス奏者に多大な影響を与え続ける事にもなった。
それに連れてリズムセクションも変革を迫られて行く。ライブでの生々しい記録はスタジオ録音とは違い、様々な実態が窺えて面白い。リーダー、マイルスは決して絶好調とは言えない。
次のステップのために頭をひねっていたのだろうか?
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2005年 9月1日 Miles, KeithのDVD
ここに2枚のDVDがある。
一枚は「マイルス・エレクトリック」
1970年8月29日ワイト島ミュージックフェスティバルでのライブ映像。
演奏そのものは35分足らずだが、デイブ・ホランドによれば全て即興で行われたらしい。
渾沌とした過渡期のサウンド。
ベースのパターンとドラムのファンクビートが頼りのフリー・フォーム。
テーマの提示は短い。
意外だったのはキース・ジャレットのイメージ。
キースはこのバンドでの活動を好んでいなかったと言う根も葉もない噂があったのだが、積極的だと言われていたチック・コリアと逆だったのではないかと思えた。
キース・ジャレットはインタビューでもマイルスを絶賛している。
このコンサートに参加したミュージシャン全員のインタビューが面白い。
ゲイリー・バーツ、チック・コリア、ジャック・ディジョネット、デーブ・ホランド、アイアート・モレイラ。
他にもカルロス・サンタナ、ハービー・ハンコック、デイブ・リーブマン、マーカス・ミラー。誰もが口を極めてマイルスへの敬意を語る。
この錚々たる面々が未だに熱っぽく語るのを聞いて、マイルスの偉大さを改めて思い知る。
もう一枚は「アート・オブ・インプロヴィゼーション-キース・ジャレット・ザ・ドキュメンタリー」
基本的にはインタビューが核で、彼のこれまでの足跡を追う。
ゲイリー・ピーコック、ディジョネット、マンフレッド・アイヒャー、ヤンガルバレク、レッドマン等の話も聞ける。
インタビュー・ビデオが売られているってのも凄いのだけど、このディスクにはいわゆるお宝映像がちりばめられているから堪らないのだ。
どれもが短く、どうせ残っているのなら一曲丸ごと見せろと思うが、そうもいかなかったらしい。
先ず、無名の頃のヨーロッパでのポウル・モチアン等とのトリオ。
チャールス・ロイド・バンド、ヨーロッパ・クァルテットの初めて見る映像に驚く。
極め付けはソプラノサックス・トリオ(P・モチアンとチャーリー・ヘイデン)
サックスを吹く事は知ってはいたが、なんて滑らかなんだ。
若い頃の圧倒的な凄まじい演奏に度肝を抜かれ、8歳の時のデビュー・リサイタルのプログラムに口あんぐり。
おまけにインタビュー最後を「じゃ、この辺で、僕は練習しなくちゃいけないから」と終わらせる所などシャレにならないのだ。
見ている内に、自分が音楽を生業としている事が拙いのではないかと不安になってくる内容。
いや、早い話、そんなもの比べちゃいけない事はよく分かっているのだけど、そのキース・ジャレットが「マイルスの所ではピアノを取り上げられてオルガンを?」との質問に答えて曰く。
「あれは、マイルスに屈したんだ」
このキース・ジャレットが笑いながら屈したと言ってしまうマイルスは一体何?
デイブ・ホランドは「マイルスほどの凄いパワーの人と一緒にいるとこちらもパワーが出てくる。あの頃基準だった事は今でも私の基準になっている」
うん、この場合、僕は猫2匹とこの街でヒッソリと静かにサックスを吹きながら生きて行こう、ってな感じだな。
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